« 2番アイアンさん (2010年2月2日) | トップページ | 天下の暴論...5 (2010年2月4日) »

2011年1月18日 (火)

初めてのガッツポーズ  (2010年2月3日)

Bu100203


タイガー・ウッズって嫌いだった。
特にあの、これ見よがしの大げさなガッツポーズが大嫌いだった。

夫に誘われて始めたゴルフも、もう15年になる。
夫は二つのコースのシングルハンデで、ゴルフのマナーに厳しくてコースの競技委員なんてものもやっていたという。
私が誘われたのも、いつも休日にはいない罪滅ぼしのためだと思うけれど、やってみたら私は私で熱中してしまったんだから結果として感謝している。
この数年は夫も競技には出なくなり、私と二人で回った事のないコースに遊びに行く事が多くなっていた。

その夫が定年まで後一年という時に、ガンになりあっという間に逝ってしまった。

生活は何とかなったけど、ゴルフは2年近くする気にならなかった。
でも、何度もゴルフ練習場で知り合った友達に誘われているうちに、またゴルフを再開してみようか、という気になって来た。
それでまず誘われた練習場のコンペに出てみたんだけれど、夫婦で参加している人が多いので何となく居心地が悪かった。
気を使うのも使われるのも煩わしかったし。

それで、一人で参加出来るオープンコンペに出るようになった。
女性だけの組に入る事もあったし、男性3人と一緒になる事もあったけど、煩わしさも気を使う必要もないのでゴルフを気楽に出来た。
賞品は貰ったり貰えなかったりだったけど...

そして、この前の冬のコンペ。
ラッキーが続いた。
林に打ったボールは、木に当たって帰ってくる。
ミスショットがグリーンに乗る。
長いパットが入る。

気がつくといつもは100前後のスコアが、最終ホールをパーなら90を切るところまで来ていた。
今までのベストスコアは、夫と一緒にやっていた5年くらい前の90。
80台は一度も出した事がなかった。

最終ロングホール...ドライバーはフェアウェイ...セカンド4W...三打目も距離が残ってまた4W...グリーンをオーバーして下りのアプローチが残った。
パターを使ってビビってショート...下りの1メートルのパーパット。
この時には他の3人の同伴競技者は私の真剣な様子に気がついたみたいで、一緒にラインを読んでくれたり応援してくれたり...パットを打つ瞬間には皆が息を止めて見守っていてくれているのを感じた...「入ってえ~」って心の中で叫んだ。

止まりそうになったボールが、ゆっくりとカップに入って行くのが見えたとき、自分でも知らず知らずに右手を伸ばしてガッツポーズをしてしまった。
「なんで先に死んだんだ」
「子供達が巣立って行って寂しいのに」
「でも、あたし一人でもベストスコアが出せたんだ」
「まだ、良い事が沢山あるのかもしれない」
「まだ、こんなゴルフを続けたい」
...なんて思いが一編に頭の中に浮かんで来た。

「ベストスコアが出せました。」っていったら、みんな「おめでとう」と喜んでくれた。
でも、ベストスコアが出せたくらいで泣いてるなんて思われたのがちょっと恥ずかしい。

...はじめてのガッツポーズ、格好悪かったかもしれない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「切なくて、、、
なんだかこみ上げてきました。。。
僕も妻の為に
少しでも長生きしてあげなきゃ。。
素敵なストーリー
ありがとうございます。
Posted by:YASO at 2010年02月03日(水) 12:09

切ないけど、凄く素敵なお話ですね^^
ふと私の思い出が蘇ったので、失礼ながら書き添えさせて頂きますね。
私は敬愛する祖父が亡くなった時に、思わずクラブを見て涙がこぼれたのを覚えています。使い込まれた14本の仲間たちが寂しそうにたたずんでるのを見て、内心で自分をそのクラブに重ねてしまったのかもしれません。
80歳を間近にしても1打で一喜一憂できる素敵な祖父のゴルフが見れなくなるのがただひたすら無性に寂しかった。早くに父を亡くしていたので、祖父の背中に父親を見ていたのかもしれません。
兄がクラブを見て人前で泣く私に「なんで泣くんや」と笑いかけましたが、当時は私もゴルフ場勤務だったので、クラブがいろんなことの引き金になっちゃったんですよね(笑
ゴルフできることの喜びを噛みしめながら、プレーに一喜一憂し、自然と語り合い、亡くなった人たちや今周囲にいてくれる人たちと言葉にならない会話を楽しんでいきたいものだなぁと思います^^
Posted by:ZO at 2010年02月03日(水) 14:16

こんばんは。
素敵なお話ですね。
グッときました。
ZOさんのエピソードもグッときました。
最近、涙腺がユルユルで困ります^^;
Posted by:たっけ at 2010年02月03日(水) 18:01

最後のパットの情景が目に浮かびました。
入る瞬間、カップはきっと歪んで見えたことでしょう。
心からやり遂げた気持ちが、ガッツポーズに繋がったんですね。
不恰好でも、思いの詰まったガッツポーズ。
してみたいですね。
Posted by:たっつん at 2010年02月03日(水) 19:44

YASOさん、こんばんは。
オープンコンペに参加する女性に、こういういろいろな思いを重ねてプレーしている女性、多いです。
奥さんとも、旦那さんとも、相手がいるツーサムプレーが出来る幸せをかみしめたいと思います。
Posted by:大叩き男 at 2010年02月03日(水) 21:08

ZOさん、こんばんは。
良いお話をありがとうございます。
道具でもプレーでも、ゴルフ程その人の人生に重ね合わせて思いを残すものはないように感じます。
「ゴルフは人生に似ている」とよく言われますが、「ゴルフはよく人生に重ね合わせる事が出来る」という方が近いかもしれません。
Posted by:大叩き男 at 2010年02月03日(水) 21:13

たっけさん、こんばんは。
ゴルフのプレーをすることで、人は耐えていた事とか、隠していた事、忘れようとしていた事、あるいは忘れた事に改めて向かい合うのかも知れません。
それが、ゴルフが一期一会のゲームということなのかも...
Posted by:大叩き男 at 2010年02月03日(水) 21:18

たっつんさん、こんばんは。
これみよがしに他者を威圧するようなガッツポーズではなくて、本心からの喜びがつい溢れてしまったような控えめなガッツポーズは何も非難する事なんてありません。
...拍手する事こそあれ。
Posted by:大叩き男 at 2010年02月03日(水) 21:22

プレーにその人の人格がもろにでますからね
採用試験とかに使えばいいのに
Posted by:とりあへ at 2010年02月04日(木) 01:05


とりあへさん、おはようございます。
ほんとうに。
一ラウンドで、何も隠せずに人間がバレてしまいますからね(笑)。
Posted by:大叩き男 at 2010年02月04日(木) 06:48

私もつい、本気のパットが決まったときはしちゃうことがあります(ガッツポーズ)
あっという間に恥ずかしさがこみ上げてきますけど・・・ ^^;
Posted by:みずお at 2010年02月04日(木) 07:07

みずおさん、こんばんは。
「自分を誉める」みたいな場面で、「自然に出た」慣れないガッツポーズは、決して嫌な感じなどしないむしろ微笑ましい物と感じるだろうと思います。
本には照れくさいでしょうけど(笑)。
Posted by:大叩き男 at 2010年02月05日(金) 19:08 」

|

« 2番アイアンさん (2010年2月2日) | トップページ | 天下の暴論...5 (2010年2月4日) »

ゴルフな人々」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1457285/38514561

この記事へのトラックバック一覧です: 初めてのガッツポーズ  (2010年2月3日):

« 2番アイアンさん (2010年2月2日) | トップページ | 天下の暴論...5 (2010年2月4日) »