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2011年1月18日 (火)

プレゼント (2010年2月18日)

Bu100218


「あら...」
物置を整理していたとき、亡くなった義父の残したキャディバッグにカビがついているのを見つけた。
ゴルフ好きだった義父が、最後に使っていたセットを入れたまま物置の片隅にずっと置いてあるものだ。

忙しくてあまりゴルフを出来ない夫は「古いものだし処分しようか」と言うけれど、優しくしてくれた義父が一番の趣味としていたゴルフで、亡くなる直前まで使っていたクラブセットをそう簡単に捨てられる気持ちにはならなかった...もう15年以上になるけれど。

自分もシングルだった生前の義父に、グリップやらスイングやらの基本は練習場に連れて行ってもらって教えてもらったことはあった。
でも、その頃は子育てに忙しくて、ゴルフをやるなんてつもりは全くなかった。
それが、子育ての一段落した3年程前から、スポーツ教室の一つとして始めたゴルフが面白くてしょうがなくなってきて、義父のキャディーバッグに生えたカビが気になったのだ。
...「可哀想に」と思って、バッグを奇麗に拭いて中のクラブがどうなっているか覗いてみた。
ウッドはパーシモンが2本と、小さなメタルウッドが1本、古いリンクスのアイアンセットと、古いピンのパター。
毛糸のヘッドカバーを被せてあったウッドを見ると、ドライバーだけが新品のように奇麗なものだった。
つい引っ張り出して手に取ってみると、意外に軽くシャフトも柔らかく感じる。
パーシモンのドライバーなんて最近見たことないからよくわからないが、なんだかヘッドが小さい...
でも木目の奇麗な、傷のないドライバー。
...それで思い出した。
なくなる直前に、入院していた義父を世話していた時に「ゴルフは本当に面白いからやって見なさい」「私のドライバーを使っていいから...」なんて言われたことを思い出した。
「子供の手が離れたらやってみたいですけど、私に男物のドライバーなんて使えませんよー」なんて言って、その話はそれで終わった。

15年以上たって、その小さなパーシモンのドライバーを持ったとき、不思議な気持ちがしたので夫に聞いてみた。
「あのドライバー、お義父さんが使ってみろって言っていたけど、私に使えるのかしら?」
「ドライバー?...そういえば、入院する前に病気で体力が落ちているので、ドライバーを特注で作ってもらったって言っていたなあ...」
「それを使っては2ラウンドしか出来なかったけど..」

夫にそのドライバーを見せると
「ああ、やっぱり!」「これ、ドライバーを小さく薄く削ってロフトをつけて、シャフトもレディスだよ...それで、本当は3Wか2Wみたいなもんなんだけど、かっこが悪いからって1番のソールをつけているんだ」
...確かにヘッドは小さくて、Green Pro って書いてあるのに、ソールにはHONNMA EXTRA 90 1というのがついている。
おまけにバックウェイトと言うんだろうか、大きなものがはめ込んである。
シャフトは赤紫の柔らかいもので、何の表示もついていないし、グリップも細い。
「...そうだ、おやじの奴、結構高くなったけど、自分が使わなくなってもお前が使えるように特注で作ったんだって言っていたっけ..」

そうか...だから病室であんなこと言ったんだ..

練習場で打ってみると、飛ばないし、難しいし、使える自信は全くないけれど、打った時に本当に優しい感触が残る。
私のキャディーバッグには、どうせ12本しかクラブが入っていないんだから、今年はこれも入れて行こうと思っている。
時々これを使って打てば、ゴルフにも自分にも周りにも優しくなれるような気がするから。

...今頃気がついた、お義父さんの最後のプレゼント...どうもありがとう。

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「やや・・・これはちょっと泣けます。
自分も大好きだった祖父が使い込んでいたクラブを所持しています。スペック的に合わないため、磨くくらいしかできないのですが。
高額なクラブをこれ見よがしに持ち歩く人がいる中で、祖父の所得からすれば随分とお手ごろ価格なクラブはどれも使い込まれていて、グリップも手垢が染み付いていて、思わぬところに打球痕がついていたりして(笑
先日手入れをしていた時に、ふと7wが目に止まり、これなら使えるんじゃないかな?と思い、シャフトをDGのS400にいれかえてみました。
祖父のクラブに手をかけるのは気が引けたけれど、思い出の品をヘッドだけでも使わせてもらうことができるのなら・・・と思い、リメイクしたんです。
あれこれ計算しながらリシャフトしたので、かなり思い通りの品になりました^^
3Iを抜いて7wを入れる軟派セッティングなんですけどね(笑
でも、ヘッドのいたるところに祖父のゴルフの思い出が刻まれたヘッドを手にしていると、ちょっと心が温かくなったりするんですよね。スコアはどうなるかわかりませんけど(笑
Posted by:ZO at 2010年02月18日(木) 14:18

ZOさん、こんばんは。
7wの話はブログで拝見しました。
ゴルフの道具というものが性能一辺倒のものばかりではなく、そういう「ストーリー」とか「いわれ」とかの、合理的ではないこだわりがあるものであっても良いんじゃないでしょうか...
それぞれのゴルファーのキャディーバッグに、何か一本でも自分の生き様とか生き方に関わるような(思い入れを込めた)クラブなんかが入っていると、もの凄く洒落ているような(笑)。
そんな遊び心が、今までよりもっと深くゴルフを楽しめるようにしてくれる様な気がします。。
Posted by:大叩き男 at 2010年02月18日(木) 22:20

はじめまして
とってもいいお話ですね
ワタシは初心者なので、ゴルフのこと知らないことが多いです
とってもためになるここのブログ読ませていただいて、いろいろ勉強させてもらってます
これからもまた遊びにこさせてくださいネ
Posted by:yui at 2010年02月19日(金) 00:33

yuiさん、はじめまして。
ありがとうございます。
ほぼ年中無休なので、何時でもお気軽にお立ち寄りください(笑)。
ゴルフの腕の上達は保証出来ませんが、よりゴルフを楽しめるようになれるかと...
Posted by:大叩き男 at 2010年02月19日(金) 09:41

思い入れのあるクラブがあるって、なんか素敵ですね。
気に入ってはいますが、ウチのには無いです(笑)
Posted by:たっけ at 2010年02月19日(金) 12:28

たっけさん、こんにちは。
ゴルフの道具って、何か「道具」以上の思い入れがついてくるように思えます。
誰が使ったかわからない古い中古クラブにも、それぞれの悪戦苦闘と喜びや悲しみのドラマががしみ込んでいるようで、簡単に捨てられるようなガラクタとは思えません。
Posted by:大叩き男 at 2010年02月19日(金) 17:30 」

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