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2011年1月17日 (月)

2009全英オープン最終日(2009年7月20日)

Bu090720_2
18番ホールのアプローチ、グリーンオーバーしたボールをパターで寄せた。
ワンピンオーバー。
入れれば優勝のパット...全然手が動かずに,打った瞬間にダメだとわかるパット。
弱々しくパターに当たったボールは,全く違うラインを転がっただけだった。
それまでに何度か「危ない」様子のパットを打っていたが,こんなにはっきり「病気」のパットを見せられたときワトソンの限界を理解するしかなかった。

かって「新帝王」と呼ばれた時代のワトソンは,どんなパットでもカップの向こう側にぶち当てて入れる強気のパットが売りだった。
やがて時が流れ「盛者必衰」の理の通り,弱々しく届かないパットしか打てなくなってしまったというのか。

いい夢を見させてもらった。
いつも3日間のプレーで.距離も短いシニアツアーと違って,4日間長いコースで戦い続けた後のさらに4ホールのプレーオフでは彼にもう勝ち目は残っていなかったろう。

優勝したシンクには全く興味がないので,絵に描く気にもならない。
個人的には、トム・ワトソンがダメだったときにはリー・ウェストウッドに勝たせたかった。
一日目二日目のタイガー,石川のばか騒ぎのときからクールに耐えるプレーを続け、三日目も四日目も自分のゴルフを淡々と重ね,チャンスが来るまで静かにプレーを続ける。
ピンチでもチャンスでも表情を変えることは殆どなく,自分のできることにすべてを集中する。
彼が表情、攻め方を露にしたのは,17番のイーグルパットと18番のバーディーパット。
...気持ちのこもったプレーだった。

イングランド出身のプロゴルファーの優勝は、あのニック・ファルド以来ということだったし,「全英オープン」のためにも勝たせたかった。
勝ったシンクに罪は無いが,まず2度とは破れない「最高齢優勝」「伝説の復活」や「イングランドらしいゴルフの復活」などの期待された夢の数々を破ったのが、最終ホールまで殆ど優勝争いに絡んでいなかったアメリカの中堅選手、ということはゴルフの神様のきまぐれとしか思いようが無い。

こんな「結果」だけは納得しがたいが、ワトソン、ゴギンのアメリカ勢と,ウェストウッド、フィッシャー、c・ウッドのイギリス勢の戦いは,静かに熱く見応えがあった。
みなアンラッキーに耐え,粘り,チャンスが来るまで静かに自分のできるベストを尽くす。
...例えば,此処にタイガー・ウッズがいたらどうだっただろうか?
ミスすれば怒り,吠え,クラブを投げつける。
バーディー、イーグルなんかを穫ろうものなら、ばか騒ぎのガッツポーズを繰り返し,動き回り吠えまくるだろう。
こんなに静かで凄みのある全英オープンにはならずに、安っぽいショーやサーカスの公演みたいになってしまう。
それが好きな人もいるだろうけど,そんな人間とゴルフをしたいと俺は思わない。

過去の英雄の健闘で、思わぬ楽しみを与えてくれた4日間は終わった。
夢は叶わない,老兵は消え去るのみ、人生とはそういうものだ、なんて言葉が残るようだと寂しいのだが...


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「こんにちは
全英らしく、味のあるいい最終日でしたね
やってる選手達や、観てるコチラの思い通りにならない所も、全英らしかったです
Posted by:Shu at 2009年07月20日(月) 19:00

最後の言葉が少し寂しくて・・・ まだ夏の始まりですよ^^
Posted by:みずお at 2009年07月20日(月) 19:12

そうですね、、、寂しささえ残るものがありますが、トム自身が最終ホールで出来なかったと、認めている様に、そのにドラマがあるのでしょうか、、、寅雄の件はいろいろ世間の考えはあるでしょうが、大叩きさんに同意見ですので述べません、、、
「I put myself in a position to win and didn’t do it on the last hole. But this ain’t a funeral.」
観戦、応援お疲れ様でした、はさわやかな気持ちでおります。
Posted by:jack at 2009年07月20日(月) 20:19

Shuさん、こんばんは。
オープンが他の試合と違う,ということがどういうことか、見ている人によくわかる展開だったと思います。
そのゴルファーの許容量ぎりぎりまで耐えさせ,ベストを尽くすことを要求し...それでも最後のパットを入れるまで、人の想像の上を行く展開になるのが「ザ・オープン」だということです。
4日間の果てしない旅、堪能しました。
Posted by:大叩き男 at 2009年07月20日(月) 21:08

こんばんは。
去年のノーマンの活躍も感動しましたが、今年はそれ以上でした。
正直結果は残念でしたが、また来年、どんな感動を与えてくれるのか、今から楽しみです
Posted by:まいごう at 2009年07月20日(月) 21:11

みずおさん、こんばんは。
なんだか気分的には,春のマスターズで始まった今年のゴルフシーズンが、この全英オープンで終わるような気がするんですよ,毎年。
なんだかこの後の試合は「おまけ」みたいで。
祭りの後の気持ちかなあ...
Posted by:大叩き男 at 2009年07月20日(月) 21:12

jackさん、こんばんは。
4日間という短い期間なんですが,壮大な人間のドラマを見ているような気にもなりました。
が、そうしてまた人生は続き,七転八倒のゴルフ行脚...絶望と希望を繰り返す我々のゴルフが続くんでしょうね。
足下にも及ばなくても,全英オープンで見た「耐えるゴルフ」を自分でも実践しようと努力しながら。
...クラブは投げないようにしよう、っと。
Posted by:大叩き男 at 2009年07月20日(月) 21:20

まいごうさん、こんばんは。
ホントに(笑)。
こうなると来年は誰になるのかな?
...ひょっとすると,ニック・ファルドだったりして・・・
Posted by:大叩き男 at 2009年07月20日(月) 21:21

こんばんは。
おっしゃるように
今回の全英は見ごたえのある
良い試合であったと思います。
できたら老兵に勝たせてあげたかった。。。
Posted by:よっちゃん at 2009年07月21日(火) 00:10

はじまして、ティーケーと申します

jackさんからの紹介で記事を読ませていただきました
まさにその通りだと思います
不公平なことが起こりながらも
静かにそれを受け止めて戦う選手たちの姿は
トッププロとしての意地の闘いでもあったのでしょうね
“ゴルフとは何ぞや”
ということを教わったような気がします
しかし...思い通りにいかなければ、吠えまくる
そんな子供のような仕草は止めたいですね
Posted by:ティーケー at 2009年07月21日(火) 08:59

よっちゃんさん、こんんちは。
老兵が勝っていたら,ゴルフ業界も少しは景気が良くなったような気がするんですが...
中高年のゴルファーがみんなやる気になっちゃって(笑)。
面白かった全英オープンでした。
Posted by:大叩き男 at 2009年07月21日(火) 11:20

ティーケーさん。はじめまして。
「ゴルフっていうのは不公平なものだ」ということを、全英オープンは実に良く見せてくれます。
ゴルフが人生に似ている,というのもこの「不公平さ」にあるような気もします。
その中でアンラッキーにも歯を食いしばって耐えてプレーするゴルファー達には感動します。
(その逆の場合には失望と軽蔑を感じてしまいますが)
我が身に振り返って,気をつけなければ(笑)ですね。
Posted by:大叩き男 at 2009年07月21日(火) 11:26 」

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