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2011年1月17日 (月)

忘れられないプロゴルファー35「カーチス・ストレンジ」(2009年4月27日)

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カーティス・ストレンジ、PGA17勝。
そのうち1988年、1989年に全米オープン2連覇を達成したプロゴルファー。
これは1950年、1051年にベン・ホーガンが達成して以来38年ぶりで、そのあとは現在まで誰も達成していない。

しかし、ある意味で時代の顔ともなるような実績を残したゴルファーなのに、なんと存在感の薄いプロゴルファーなんだろう。

アマチュア時代は、けっこう「飛ばし」でアマ界を席巻したのに、プロになって大幅なスイング改造をして、「正確性」に重きを置いたスイングを自分のものとした。
それと同時にコースに対する攻め方も、冒険を一切しない、一般受けしない地味で確実なゴルフをすることに徹底した。
技術的には、両腕と肩で作る三角形を崩さず、レートコックで手と手首の動きを抑え、スイング中殆ど頭を動かさずに、一定の速さでヘッドを走らせる事を徹底する、というもの。
本当にどんなときでも、同じリズムで同じスイングをすることが、彼の特徴だった。
その結果が88年、89年の全米オープン連覇だった...

しかし、見ているにはつまらないゴルフだった。
同じようなタイプの、ニック・ファルドより何倍もつまらないゴルフだった...まだファルドの方が人間味あるとさえ感じたほど。

試合の名前も場所も覚えていないけれど、当時テレビで中継を見ていて、最終日1打リードされている最終パー5の2打目だった。
クリークか池越えのセカンド、相手はもう2オンもしくは2オンに近いところまで打っていて、バーディーは確実というところ。
1打差だから、自分も2オン狙ってイーグルなら追いつく。
3オンではほぼ100パーセント追いつかない...距離は彼でも十分2オン可能と解説者が言う。
...しかし、ストレンジはそれまで3日間ここを刻んでいたのと同じように、躊躇なく刻み、当たり前のように負けた。
このシーンは、以前チップ・ベックがマスターズで刻んでブーイングを受けたのと同じ...ストレンジもそういう「チャレンジ」はしない男だった。
彼にとって、どんな時でも自分の決めた攻略法からは外れないのが「彼のゴルフ」だったんだろう。
それはそれで、本当は凄いことは百も承知で...見ている我々には「つまらないゴルフ」の典型だった。
彼の試合なんぞ見ても面白くない...そう思ったのは俺だけではなかったようだ。
あれだけの結果を残しながら、殆ど話題にも上らず、それなりにハンサムな風貌であったにもかかわらず、彼の顔を覚えている人さえ少ない。

1988年、1989年の全米オープン連覇のあと、ストレンジは全く勝てなくなって、いつか噂も聞かなくなった(完全な「燃え尽き症候群」といわれた)...最近チャンピオンズツアーなんかでその元気な姿を見ることは出来るけど。


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「こんばんは
勝てようが勝てまいが、自分の立てた戦略をジタバタ変えない...
なかなか今の選手には居ないタイプのゴルファーかもしれませんね
キライじゃないけど...たしかに印象が薄いデス
Posted by:Shu at 2009年04月27日(月) 23:00

Shuさん、こんにちは。
自分の決めた攻略法を崩さない、というの「ゴルファー」のあり方としては、それは見事なものだと思います。
ただ、優勝がかかったここ一番で、やれば出来る可能性が高くてもチャレンジしないプロというのはちょっと...
プロというのは「見せる」事も仕事のうち、と思うんですが。
それなのに絶対そういうチャレンジをしないプロは、(なんだ、自分の稼ぎのことしか考えていないのか)なんて思ってしまいますよね。
失敗して3位以下に落ちるより、2位確保優先、なんて。
...見ている我々が夢を見られません。
Posted by:大叩き男 at 2009年04月28日(火) 12:24 」

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コメント

松山プロは和製カーチス・ストレンジぽくないですか?

投稿: 裕子 | 2017年6月18日 (日) 00時53分

裕子さん、コメントありがとうございます。

こちらのブログはコメントは殆ど無いので、珍しい事と驚いています。
松山ですが、彼は自分の攻略法に基づいて「攻める」守る」をきちんとプレーしている様です。
なので「攻める」と決めた時にはわんオン狙いもオン狙いも結構「行きます」。
しかし、カーチス・ストレンジは見ているファンの「ブーイング」を浴びても、確率が低ければ絶対に行きませんでした。
それは全米オープンでは成功しましたが、他では殆どファンの注目は浴びませんでした。
彼は全米オープンを2連勝した「記録に残る」ゴルファーにはなりましたが、ファンの「記憶に残る」ゴルファーにはなれませんでした。

投稿: 大叩き男 | 2017年6月18日 (日) 10時59分

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