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2011年6月 5日 (日)

賞金の寄付    (2011年4月15日)

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石川遼が、今期の獲得賞金全部を東北大震災に寄付すると発表した。

私はこれは結果的に問題がある行為だと思う。
それ以外の、バーディー1個につき10万円の寄付というのは素晴らしいと思う。
(イーグルでも寄付するのかな?)

...だが、これからの試合の獲得賞金を全額寄付すると発表したのは、フェアじゃない。
石川自身は人気絶大なプロであるために、トーナメントの獲得賞金以外にスポンサーとの契約料金、CMなどの出演料、いろいろな企画への出演絵料や出席料、それに各メディアからの取材費などで莫大な収入がある。
実質彼にとっては、トーネメントの獲得賞金が無くても、十分に金を稼げている。

だから、実際に獲得賞金を寄付するという事は大した事だけど、試合に出ている他の大部分のプロにとっては、それは無理な事。
ゴルフのイラストレーターという事で、ゴルフ業界の近くで仕事をして来て、3千人以上いる「トーナメントを目指すプロゴルファー」の中で、普通のサラリーマンよりいい暮らしをしているプロなんて百人もいないという事を実感して来た(今現在はそれより多いのか少ないのか判らない)。

奥さんに働いてもらったり、親戚や知り合いから借金をしたりしながら、なんとかトーナメントで1勝を挙げたいという貧乏で苦労しているプロが、どれだけ沢山いることか。
試合に出て、賞金を稼いで、早く奥さんや子供に楽な暮らしをさせたいと必死になっているプロが、どれだけ苦労している事か。
それでも大部分のプロは1勝を挙げる事無く、トーナメントを諦めて行く事になる。

そうした無名、もしくは勝っていないプロが、千載一遇のチャンスをつかんで優勝争いに顔を出したとき、相手が賞金全額を寄付すると宣言した石川だったらどうなるだろう...
石川が勝てば、寄付が出来る...テレビで見ている人間も、コースの観客も、「正義」は石川にある、と感じるに違いない。
必死に家族のためにこのチャンスをつかもうとしている、無名のプロは...当然「正義に刃向かう悪」としか見られなくなる。
それだけで、ものすごいハンデがついてしまう。
石川には声援、相手のプロにはブーイングが起きるだろう。
相手のプロは義援金に寄付をさせない悪人に見えるのだから、露骨なブーイング...パットが入らなければ拍手、ミスショットにも歓声が上がるだろう。
それに、もし間違ってその無名プロが優勝してしまったら...ゴルフを初めて二十余年、やっと奥さんや子供に少し楽をさせられる、と思った獲得賞金を家族にそっくり渡せる雰囲気になるだろうか。
年に数億、あるいは数十億稼ぐ石川と同じように、貧乏なプロにも「なんで寄付をしないんだ」というプレッシャーが強烈になるのではないだろうか?

行動のきっかけや動機が、純粋で親切心から出たものであっても、これからのトーナメントに置いて石川と優勝争いをする相手に、そういうプレッシャーやハンデがかかってしまうこの「寄付の発表」は、シーズン前にするべきではなかった、という気がしてしょうがない。

..本当に、シーズン終了後に発表すればかっこ良かったのに...


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