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2012年5月16日 (水)

残り火

Bu120516


ゴルフが好きなのは変わらない。

ボールを打つ事を楽しむ事、同伴競技者と楽しく回る事、18回の旅を心置きなく楽しむ事、始めて目にするホールとの出会いに素直な気持ちで感動出来る事...そんな事が今の自分のゴルフの目的。
それで、このままゴルフが出来なくなる日まで、楽しんで行けたらいいじゃないかと思っていた。

スコアは結果であって、今の自分には70台のスコアも90台のスコアも同じようなものにしか感じられない。
むしろ、その日のラウンドで何回イメージ通りのボールを打てたかが重要だったし、どれだけ気に入ったホールを楽しめたかが重要だった。
そして、同伴競技者が楽しんでくれて、前後のゴルファーに迷惑をかけていなければ、それで満足だった。

...それがしかし、昨年からそんな自分の考えが否定されるような事件が続いて起こった。
昨年、始めて参加したブロガーズコンペでは、スコア乞食になるよりは一緒に回る人と楽しむ事優先と思っていたのが...練習不足とクラブのオーバースペックに寄る突然のチーピン連発で、結果打ち直しを繰り返す事になり、同伴競技者に自分のゴルフの歴史で始めて「遅い!」と非難される事となった。
これは、仕事が忙しかった時に練習不足なのに無理して参加したことが原因で、自分のその時の実力に対する判断の甘さに反省と後悔をする結果になった。

そして、今年になってあるゴルファーに「一緒に回ったためにスコアが悪くなった」と言われた。
私の作品のファンだと言う事で知り合ったゴルファーだったが、多少の違和感を感じながらも親しく付き合って来た...と思っていたのは私の誤解で、実は私との付き合いは彼にとって好ましいものではなく、一緒のラウンドは彼のスコアを崩す元であったという事を知らされた。
はじめは冗談かと思ったが、彼が本気であるという事を知った時、自分の勘違いが他人の迷惑となっていた事に気がつかなかった迂闊さに、心底失望した。
彼とは二度と一緒にゴルフをしない事を約束したので、彼は今頃は私の邪魔も無く常に良いスコアで回れている事だろう。

なんだか、ゴルフに対してがっかりする事ばかりが続いていた中、この前の漫画家コンペで同年輩の漫画家松田一輝氏に
「昔は、神様のように上手かったのに」
「今はゴルフを諦めてしまったんじゃないか?」と言われた。
彼は私より十年程遅くゴルフを始めたが、真面目に努力を続けて、今はコンペのトップハンデの「3」になっている。
その練習のために手首や肘を痛めて、ずっとテーピングしてラウンドしている。
体力的に恵まれないために、工夫してスイングを造り、大きなドローボールで飛距離を稼ぐ。
小技もパットも上手く、その時私の83に対して80で回っていた。

そして、鹿児島在住の漫画家古川一郎氏にも、「昔は典型的なアスリートだったのに」と苦言を呈された...彼と池内誠一氏と私が、3人でこのコンペのハンデ「0」であった事もあったのだ。

「諦めた」のだろうか?
俺は、ゴルフを諦めたのだろうか?

内心「そうだ」という声がある。
以前、遊びでならプロにハーフで勝ったりしていた時、仕事でミニツアーに参加した。
そこで、食べるために必死になってゴルフをしている若いプロ達と試合に出て、イラストという他の仕事で食っている自分のゴルフの甘さを思い知った。
自分のボールを誤球されても、死に物狂いの彼の顔を見て、そう指摘出来なかった自分がいた。
...迫力に負けて、60を叩いた自分がいた。
始めは自分に「お客さん」として友好的だったプロが、自分が先にバーディーを取ったとたんに叩き潰すべき敵として認識を変えられた事が判ったラウンドがあった。
ハウスキャディーがかってにプロのドライバーをグリップした時に、顔色を変えて激怒してキャディーを泣かした場面に遭遇して驚いている自分がいた。

そういった経験を重ねて、「上には上がいる」ゴルフの世界での自分の限界を思い知ったのだと思う。
そのミニツアーの数試合に出たあと、自分は「良いスコアであがる」という目標を失ってしまった気がして、その後数年の間殆どゴルフをしなかった。

でも、まだ自分の心には「火が消えて」はいなかったような気がする。
何かが奥でチョロチョロと燃え残っている気がする。
そんな残り火に、松田一輝氏は酸素を送り込んだのかもしれない。
(・・・この火を育ててみようか?)

勿論、もうスコア乞食になることはない。
ただ、少しスマートに、少し少ないスコアで回ってみようか、なんて気になっている。
どうも俺は、同伴競技者に対するサービスは下手らしいし、楽しみ方が皆違う以上自分の楽しみが他人の迷惑となる事が恐ろしい。
(そうそう、今週はホームコースで月例がある...何年振りかで参加してみるか。)

今回は、長いことゴルフをやっていながら、まだまだ迷い道をふらついている「大叩き男」と言う、「ゴルフな人々」のお話...お粗末でした。

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コメント

なんとも深いお話でした。

でも・・・・・
こちらのブログを拝見している者の感想としては、大叩き男さんとラウンドした人の9割以上は楽しい18ホールを過ごされていると思います・・・・きっと。

今後も記事楽しみにしていまーすw

投稿: yasushiyutaro | 2012年5月16日 (水) 21時35分

yasushiyutaroさん、こんにちは。

いやあ、人との付き合いも、いいゴルファ−になる事も簡単じゃありません。
しかし、こういった事を経験して、二度とそういう事を言われないように気をつけて...ゴルフを思い切り楽しみたいものです。
まだまだ、ゴルフには知らない楽しみは多いはずですから。

投稿: 大叩き男 | 2012年5月17日 (木) 10時03分

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