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2014年5月 5日 (月)

マスターズ雑感

Bu140415aああ、お祭りが終わっちゃったなあ...そんな気になっている。

ずっと昔、30代半ばでゴルフを始めて、最初にマスターズをテレビで見た時「俺はこの試合に出たい!」って思った...現実にはすぐに、「30代半ばになって初めてゴルフクラブに触ったゴルファーにそんな事が可能な訳ない」って思い知るんだけれど。
あの時は、あのコースに立っている自分の姿がはっきり見えたような気がしたなあ(笑)。

「マスターズに出る」と言うのは全てのゴルファーの夢なんだろうけど、実際に出るようになれるのは子供の頃からゴルフに触れて十分に練習もラウンドもやれる環境にあり、なおかつ類い稀な才能と運に恵まれた一握りの存在だけ。
日本を代表するゴルファーになったって、あの試合に出る資格を取る事は難しい。
ああいうツアーと言うものは世界の異常な天才達が集まって、その中のごくごく少数のまた神様みたいに凄い天才がやっと出場出来る「場」なんだから。

そんな中で、変態自己流スイングで380ヤードもぶっ飛ばすB・ワトソンが勝ったって言うのは、天才ぞろいのメジャーの試合で勝つ為には他人が真似出来ない様な絶対の武器を持った方が有利、と言う事だろう。
若い天才スピースは、何でもソツなくこなすオールラウンドプレーヤーだ。
そのいずれの技術もが超一流だからこそ、20歳で世界のトップに名を連ねている訳だが、他人を圧倒する様な絶対の得意技というのが無いように見える。
例えば、200ヤード以上の距離からでもピンに絡めるフェアウェイウッドやロングアイアンの精度とか...
もしそんな絶対の得意技があったら、常に50ヤード以上短い距離にいるワトソンに対し、いつも先にピンに絡めてプレッシャーを与え続ける事が出来て試合の流れも変わったかも知れない。

まあ、そんな次元の違う事は別にして、今回のマスターズでは50歳を超える「オヤジーズ」が健闘を見せた。(自分にしてみたら50歳をちょっと越えたぐらいの年なんて、まだまだ「若造」の世界なんだけどね。)

しかし、次元の違う様な若い化け物ゴルファー達に対して、あの長さのコースで対等以上に戦うオヤジーズの連中のゴルフには勇気づけられた。
特に3日目と最終日の2番まで頑張ったF・カプルス。
1番2番連続バーディーで「ひょっとしたら」という気になったけど、続くホールでずっと惜しいバーディーパットを外し続けて勢いを失った。
前に書いたようにここで勝つ為にはあのくらいのパットは全部入れなくては...

優勝争いには参加出来なかったけど、いつの間にか8位に入ったのはB・ランガー。
シニアではその正確なアイアンショットで優勝を重ねているが...あの7400ヤードを超える距離のコースでは優勝争いに参加するまでは行かなかった。
この男の凄いのは、体型が若い頃と変わらない事...腹の出ていない姿は羨ましいったらない(笑)。

それに、今回一番健闘したのがM・A・ヒメネス。
まだ50歳と言うのも、体重が74キロなんてのも是対嘘だ。
年齢は65歳、体重は100キロは絶対にある!!(笑)。
その存在感とか貫禄は、まるでギャングの親分かどこかの独裁国家の大統領...
ただ、彼のスイングはほれぼれする程頭の動かないシンプルスイング。
飛距離がちょっと足りないだけで、そのショットの正確性は素晴らしい...シニアツアーに入ったら、すぐに何勝もするだろう実力者だ。

...以前は、「ゴルフと言うものは若者のゲームではない。30歳を過ぎてから成熟し最強のゴルファーとなる」と言われていたのだが、今や世界のツアーの主力は全て20代。
タイガーの登場以来、ゴルフツアーはパワー主体の若者のゲームになってしまった....30を過ぎたらベテランと言われ、40になるともう勝つ事は難しくなる。
道具やボールが進化して誰もが異常に飛ばすようになり、コースがそれに対抗してどんどん距離を長くして行くと、もう飛ばなくなったベテラン達は消えて行くしか無くなる...ゴルフがどんどんシンプルになり、深みの無い飛ばしっこと穴入れのゲームでしかなくなる。
今や「ゴルフが人生に似ている」なんて言う言葉は、プロの試合では全く無意味な言葉になってしまった...現在のプロの試合はただの賞金獲りのパワーゲームなのだ。

最近アメリカでもヨーロッパでも日本でも、ゴルフツアーの試合を見なくなったのは、こういった若者達同士の力づくの金の奪い合いゲームに愛想が尽きた為の様な気がする。
何の物語も無く、パワーと勢いで争う若いゴルファーには何の共感も出来ない。
そんなモノを見るより、100を叩く自分たちの悪戦苦闘ゴルフの方がよっぽど切ない喜びに満ちているし、遥かに遥かに面白い(そこにはまだ「ゴルフは人生に似ている、人生はゴルフに似ている」なんて言葉が生きているから)。

荒涼とした若者向けのツアーで戦うベテランオヤジプロ達よ、どこかでそんな若者達を蹴散らして一花咲かせてくれないか。
モノクロームの殺伐とした賞金強奪ゲームに見えるツアーのゴルフも、あんた達が参入して活躍すると何となく人生の色がついて見えて、深みが出て来る様な気がする。
そうしないと、ゴルフツアーなんてやがて誰も見なくなる。

...寝不足から解放されて、そんな事を考えている。

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