トーナメント

2017年6月20日 (火)

2017年全英オープン最終日 (エリンヒルズGC)

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結局朝早めに起きて、最終日を見てしまった。
優勝争いを見ながら、全英オープンと同じ様なコースなのに何故最近の全米オープンは「大味」な感じがするんだろうかと考えていた。
自分なりの結論は、「難度を上げる為にコースの距離を伸ばし過ぎたため」。
距離だけがやたらに長くなって行くため、最近は高さと飛距離の出る「ビッグボール」を打てないとスコアが出難くなってしまった。
全米オープンでは、出場選手のほぼ全員がビッグボールを打ってコース攻略をする。
それが上手く打てた者程好スコアを出す。
面白いのは、全英オープンでもビッグボールを打つ選手が多くなっているが、全英オープンでは全米オープン程ビッグボールを打つ選手が上位に来ない。
この理由は、自分はコース設計に違いがあるから、と考える。
最近の全米オープンは全英オープンのコースの様なリンクス風コースが多いが、アメリカの「リンクス風」コースは全て「コース設計家」が考えて人工的に造成したもの。
地形はそのままでも、バンカーやハザードは設計家が考えて配置する。
その設計家の頭の中にあった「ハザード」や「罠」や「攻略ルート」が、今の選手の体力と道具の進歩に対応出来なくなってしまっているのだと思う。
全てのハザードやらトラブルやらが、ビッグボールに寄って意味を無くすようになって来ているのだ。
つまり「人の頭」で考えたコースは、道具やゴルファーの速い進歩に対応出来ない、と。
それに比べて全英オープンのコースと言うのは、「神に寄って作られた」と言われるように元からあった穴がバンカーになり、生えていた草がラフになり、吹く強風がハザードになった。
だから、とんでもない所に想像を絶するバンカーがあったり、傾斜が不公平にあったり...それらを「神が創った」として、コースに存在している。
天気が特別良ければ別だが、そんなイギリスの荒涼とした荒れ地に造られたコースは、不公平過ぎてまだまだ人と道具の進歩が作りだしたただのビッグボールでは対抗出来ない。
そのイギリスの不公平感満載の荒れ地のコースに比べると、所詮アメリカのリンクス風コースは豊かな土地に作られた(非常にフェアな)リンクスモドキの偽コースなんだと感じられる。
それは置いといて、優勝はケプカ...飛ぶしパットが上手いし、安定感は一番だった。
松山とファウラーは惜しかったが、二人とも調子が一日おきの波になっていたのが残念...ファウラーは1日目と3日目が良くて2日目と4日目が悪かったし、松山はその逆。
まあ、4日とも良ければこの辺のクラスのゴルファーは何時でも優勝出来るんだろうけれど。
レフティーのハーマンはよく振れていた...が、最後に曲った。
それにしても、予選落ちしたD・ジョンソンは、マスターズが前日に階段から落ちて腰を痛めたとか、今回はコースに着くのが遅れて練習出来なかったとか...モテ過ぎや色々と悪い噂が多いので、これからどうなる事か。
マキロイやデイや、スコットやワトソン...世界ランク上位が殆ど予選落ちとなったのは、一体何が原因か?
次は7月に全英オープン、もうゴルフシーズンは終わりに近い。

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2017年全米オープン3日目(エリンヒルズGC)

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昨日は眠くてテレビを見なかった。
どうもメジャーの試合にしても、「テレビで見よう」と言う事に情熱が自分の中から無くなっているらしい。
3日目の結果も、朝になってからほんの終わりの方を見たくらい。
...「ゴルフは見るよりやる方が百倍面白い」と言う気持ちが年々強くなって来る。
まあ、600yを越えるパー5や500以上のパー4が普通のコースなんて、正直「馬鹿げてる」と言う気持ちだし、「プロこそボールを規制してこんな馬鹿げた飛距離競争なんてやめるべきだ」と言う考えが強くなって来て、メジャーとは言え優勝争いに殆ど感情移入出来ないからなんだろう。
295yの打ち上げをフェアウェイから2オンだと?
それでも3日目が終わって上位に居るのが、皆メジャーを獲った事の無い若手ばかりと言うのは面白い。
特に1位に居るのが170センチも無い様な「レフティの天才」と言われるB・ハーマンなのがいい。
なにしろ平均飛距離が288・2Yで120位、パーオン率64・24%で128位...つまり「飛ばない・乗らない」けれど粘ってまとめるタイプと言う事だ。
しかし、その他の連中はいずれも600Y越えのパー5を2オン出来る飛ばし屋ばかりなので、4日目にどうなるかは全く判らない。
もちろん応援するならハーマンだけど...あまり気合いが乗らないなあ。
松山は本当のパット次第...ただ、「パット次第」でビッグスコアが出る可能性がある様なショットを続けているのは大したものだ。
ゴルフブームやゴルフ熱と言うものが、「普通の人々」からはすっかり去って行ったように思える。
それは、現実に体感したゴルフの自分の飛距離...「ゴルフボールってあんなに飛ぶのか!」と言う感動や驚きが、世界のトップツアーのプロ達と違い過ぎて「あんなゴルフが現実なら自分の感動なんて馬鹿らしいものだったんだ」なんて、失望したんじゃないだろうか。
手の届きそうな先にある「素晴らしいショット」じゃなくて、「馬鹿げた異次元の飛距離」はゴルフと言うスポーツに「やってもしょうがない」と言う絶望感を生む気がする。
さて、明日は最終日...あまり見ようと言う気が起きないなあ...

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2017年全米オープン 1日目(エリンヒルズGC)

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2017年のメジャー第2戦、全米オープンがエリンヒルズGCで始まった。
日本からは6人が出場しているが、国内でのこのメジャーに対する盛り上がりは...殆ど感じられない。
マスターズや全英オープンに比べても今一つと言う所。
会場の光景は、テレビで見る限り「これって、全英オープン?」と感じさせるくらい、英国のリンクス風。
ただ、やっぱり距離が我々の感覚で言うと「馬鹿げてる」もので、パー4で500yとかパー5で600y以上と言うのが当たり前に出て来る。
ドライバーでの300yショットは平均以下で、270yをアイアンとか...
だからといって100yちょっとがビシにシピンに絡む訳でもないのがおかしいが、「自分のゴルフの参考に」なんて思うところが全く無い。
その感じは、やはり車のF1を見ていて「凄いなあ」とは思っても「自分とは関係ネエな」と感じる部分と共通している。
個人的に応援しているプロがいれば「がんばれ」とは言うが、所詮「サーカス」。
「さて、こんなの見ているより自分でゴルフの練習した方が面白いや」と感じるゴルファーの方が多いだろう。
ラフの凄さや自然との戦いなら本家の「全英オープン」の方が面白いし、あっちは「夏の終わり」感や、「ゴルフシーズンの終わり」感があってしんみり楽しめる。
以前は「パープレーが優勝」というのが全米オープンの売りだったけれど、今回これだけ距離があっても初日トップが7アンダー...他にアンダーの選手が44人もいる。
今の道具の進歩と選手のアスリート化に、主催者側がもう対応し切れないのかな。
それでも、D・ジョンソンが3オーバーで102位タイ、B・ワトソンも同じ、J・デイが7オーバーで151位、マキロイが6オーバーで143位と、実力者が下位の方に居るのだから、別に易しい訳ではないんだろう。
松山や、「藍ちゃんの兄貴」や谷原・池田も健闘している。
とりあえずは2日目のカットライン通過だ。
まだ自分の気分も特に盛り上がっていないが、3日目になる頃には多分面白くなるだろう、と期待している。

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2017年4月10日 (月)

2017年マスターズ  4日目

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眠いのに、結局4時半から見てしまった。

アウトのうちに早々と期待していたお腹の出たオッサン達はボギーを叩いて落ちて行き、アメリカの期待を集めた若者二人も伸び悩んでいるうちにボギーが先行して、ズルズルと落ちて行く。

早めのスタート組のあちこちで、バーディーを量産して頭を出して来るのもいるけど、「へえ」と思っているうちにボギーを打って頭を引っ込める。
調子が良くて伸びて来ても、それをそのまま行かせない所がマスターズのオーガスタの素晴らしい所なんだろう。

インに入る頃には、優勝争いは最終組の二人ローズとガルシアにほぼ決まって来た。
この二人はつまらないボギーを打たずに、少しずつスコアを伸ばして行く。
しかし、この二人を見ているとショットはガルシア、パットはローズと得意分野が別れて、それぞれの強みを生かしてスコアを伸ばして行く。

ガルシアのショット、特にアイアンの切れは凄い。
しかし、それでワンピン前後のチャンスに次々とつけて行くけど、それが悲しい程に入らない...ともかく肝心な時に「打てない」。

試合は13番でガルシアが左の木の中に打ち込み、アンプレヤブルにした所で決まったように見えた。
ガルシアはやっと4オン、それに対してローズは楽々2オン...が、これを二人ともパーで終えた事でガルシアは命拾い。
15番の2打目の凄さ...ピン直撃のアイアンの精度と、普段だったら絶対に入らないイーグルパットを入れた(これは多分見ていた誰もが、この日が誕生日だったあのセベ・バレステロスが「入れてくれた」と思っただろう)時、優勝する姿が見えた気がした。

ところがそのまま行けないのがガルシア。
16番では、短いバーディパットを手が動かずにただのパー。
もう73回もメジャーに挑戦しながら、一度も勝てないのはそのパットの酷さ...このレベルでは「イップス」と言ってもよいだろう。
それを観客も皆知っているから、この頃から1m以内のパットでさえ入れれば観客から大声援...クールでパットの上手いローズが、まるで「判官びいき」の観客達にとってすっかり敵役のようになってしまったのはちょっと可哀想だった。

そのパット名手のミスパットで同スコアになっての18番、「やっぱりのガルシア」は短いバーディーパットを外して結局プレーオフ。
あの短いパットを外した事で、もし今年勝てなかったらゴルフを引退するくらいの傷になるだろうと心配迄する始末。
プレーオフは、先にローズのティーショットミスで1打のハンデがついたけど、ローズがパーパットを入れれば、やっぱり今度もガルシアはパットを外すはず...それが入らずに、やっとガルシアのバーディパットが(バレステロスのおかげで)入って、ガルシアの優勝。

ローズは近い将来グリーンジャケットを着れると思うけど、ガルシアは今日の勝利をモノにしなければもう二度とチャンスは来ない...自分はそんな風に感じていたけど、多分観客の人達もそう感じていたから、8〜9割の人がガルシアの応援になってしまったんだろう。

長い時間の観戦だったけど、今年は納得の行く良い結末になった様な気がする。



そうそう、スピースが最終日の12番でまた池に入れたのは、彼の精神に大きな傷になって残るのではないかと心配している。
パワー全盛の現代ゴルフだけど、ゴルフって言うのはやっぱり「心と気持ちに影響されるゲーム」だと言う事だ。

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2017年4月 9日 (日)

2017年マスターズ  3日目

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花の無い「花のマスターズ」3日目。
風も弱くなり、絶好のムービングデイ。
結果は最終日が面白い組み合わせとなった。

最終組は今絶好調でメジャー1勝の英国のローズと、まだ70何戦かメジャー未勝利のスペインのガルシア。
その前の組が勢いの有るバリバリの若手、地元アメリカのファウラーとスピース。
観客は当然この組に一番注目するだろう。
そして面白いのが(自分が一番気に入っている)、後から3組目のお腹ポッコリ中年男のムーアとホフマン組。
最近は背が高く腹の出ていない、アスリート体型のゴルファーが優勝争いをする事が多いけれど、この二人にマスターズ初出場と言うW・マガートを足した3人の、ずんぐりむっくりお腹ポコ出体型のゴルファーが上位を脅かすの実に面白い。
それにその体型の為か、3人3様の独特のスイングもまた見ていて面白い。

それにしても、あらためてこうした大きなゲームで上位に来る為にはパットが上手くなければダメだという事がよく判る。
結局最後のワンピン前後のパットが入らなければ、スコアは崩れる一方になる。
あれだけの名手が居ても、殆どのショットは1m以内にはつかないのだから。
だから逆に、ガルシアがあれだけ短いパットを外してトップにいるのは奇跡のようだ。
彼にジョーダン・スピースのパットがあれば、メジャーにいったい何勝していた事か...

言いたくないけど、松山のパットのモゾモゾと始動までの時間が長いのは、見ていて気持ちが悪くなる。
時間がかかる程入る様な雰囲気が無くなって行く...元々プレーは遅かったが、前はあれほどじゃあ無かったと思うけど。
...誰かが変な事教えたのかねえ。

さて、もう一日。
明日は4時起きか。

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2017年4月 8日 (土)

2017年マスターズ  2日目

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2日目。

予選カットされた中に、昨年優勝のD・ウィレットがいる。
本当に昨年は「運が良過ぎ」と言う感覚が強かったので、「やっぱりね」という思いが強い。
かってのノーマンのように、世界ランク1位の時代にどうしてもこのマスターズに勝ちたくてしょうがなかったのに、1度ならずも2度3度とゴルフの神様の「悪意」さえ感じる仕打ちで、実力は皆に認められながらとうとう勝つ事が出来なかったゴルファーがいれば、反対にたった一度のラッキーで勝ってしまって歴史に名を残すゴルファーもいる。

ステンソンやB・ワトソン、Sh・ローリー、Z・ジョンソン、P・リード、そして個人的に応援していたカブレラも予選落ち。

ガルシアやファウラーが一応トップにいるけど、優勝争いが見えて来るのは明日の3日目が終わってからだろう。
個人的にはメジャーに数え切れないくらい挑戦しながら、一度もとれていないガルシアやウェストウッドに獲らせてやりたいし、ファウラーにも松山にも獲って欲しいけど...本当にオーガスタに住んでいるゴルフの神様は意地悪だからなあ。

まあ、飛距離と番手の情報が全く我々の参考にはならなくなって久しいから、所詮「ゴルフサーカス」の舞台を見ているようで、「自分も」なんて気には全くならないのが寂しい話。
これもゴルフの人気が下がりつつある一つの理由だと思うんだけど、判ってないんだろうねPGAもR&Aも。

さて、後二日、サーカスゴルフを見物するか...

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2017年4月 7日 (金)

2017年マスターズ 1日目

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天気は晴れ、強風が吹くゴルフ日和のオーガスタ。
今年のオナラブルスターターは、二人しかいない。
ゲーリー・プレーヤーとジャック・ニクラス。
アーノルド・パーマーは、昨年9月87歳で世を去った。

残ったプレーヤーも81歳、ニクラスも77歳...生きているゴルフ史のレジェンドがボールを打つ姿を見る事ももう多くはないだろう。
なんて、他人の心配するより自分の心配をしなくては行けない年になった事を自覚しなくちゃな。

風に吹かれる木々の音のするオーガスタ、なんかいつもと違うと思ったら...殆ど花が咲いてない!
放送に寄ると今年は花が咲くのが早くて、みんな咲き終わってしまったんだと。
まあ、いつもテレビ用に作り過ぎの感があるオーガスタ、緑一色のフェアウェイやグリーンはかえって落ち着いた感があって心地よい。

1日目でどんなスコアだろうと優勝が誰かなんて神のみぞ知る世界、2日目迄は普段見る事のないゴルファー達の顔見せを楽しめばいい...かってマスターズで勝った事の有る面々の元気な姿を見る事は、まるで同窓会のようでその変わり具合を見比べるのが面白い。
...そんな中にバレステロスの姿が無いのが寂しいけれど。

それにしても、階段から落ちて腰を怪我して棄権だと言うD・ジョンソン...
なんだかねえ。

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2016年12月 4日 (日)

松山が...

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いつもなら、この時期の試合なんてあまり興味は無いんだけれど。

タイガー・ウッズがホストの「ヒーローワールドチャレンジ」の三日目に、松山が7打差の首位に立ったと言うニュースを見た。
正規のツアーではなくチャリティーの試合みたいなもんだけど、参加しているメンバーが凄いもんだから「大したもんだ」と言う感想になる。

7打差の2位にダスティン・ジョンソンとヘンリク・ステンソン、その後にファウラーやらスネデカーやら...スピースもB・ワトソンもいるし、復活を目指すタイガーもいる、主に米ツアーのそうそうたるメンバー相手なんだから大したもの。

松山が、これをブッチギリで勝てば何かが変わるかもしれない。
所謂「化ける」ってヤツ。
もし化けて、こうした優勝争いが当たり前の状態になると、今年のメジャーは楽しみになるけど...でもまあ、そんな甘いものじゃない様な気はしている。
今はまだメインのプロ達は調整途中で、仕上げて行く目標はみな4月のマスターズだから、3月に入って調子を上げて行って、4月の前半に最高のパフォーマンスが出来るように持って行くはずだ。

松山はこうしたメジャーの試合に対しても、緊張し過ぎたり神経質にならずに入って行ける類い稀な感性を持っているから、この調子を更に上げて行けば十分勝つチャンスがあると思うんだけど...どうなるかなあ。

もしこの状態が、ある程度極めたプロゴルファーにみられる「ゾーンに入った」と言うヤツだったら、ちょっと今の時期では早すぎる。
やろうとしている事がほぼ全て自分の思ったように出来る「ゾーンに入った」なんて時期は、せいぜい3ヶ月くらいしか続かないと、以前のプロ達を見て感じている...だとするとマスターズ迄、ギリギリだ。

勝つのはほぼ間違いないだろうけど、その後の状態がどうなるか...そっちの心配をしてしまう。

世界を相手に戦っている松山は、やっぱり応援してしまうよなあ。
あのアドレスが長いのと、プレーが遅いのが嫌いだけど。




(追記12月5日)

結局優勝したけど。
なんだよ「73」て。

まだ、化けられてないな...

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2016年10月 8日 (土)

アバディーンアセットマネジメント ポール・ローリーマッチプレー   (2016年8月8日)

Bu160808オリンピック狂想曲に乗る気にもなれない、ひねくれ者の目にとまったのは意外だった。
「ポール・ローリーマッチプレー」...世界マッチプレーとも違う、欧州ツアーのマッチプレーらしい。
ポール・ローリーと言えば、あの「カーヌスティーの悲劇」の主人公ジャン・バンデベルデのゴルフ史のドラマの勝利者...結果的にその試合に勝っただけなんだけど、世界的には負けたバンデベルデばかりが有名になってしまって、ローリーの知名度は低い。
そんな彼がホストとなっている欧州ツアーのマッチプレーがこの試合。
マキロイやガルシア、ウェストウッド達は出ていない。

まあ、地味な試合だが...勝ったアンソニー・ウォールと言う、41歳、世界ランク234位、16年前に1勝したきりの188センチ推定100kg以上の巨漢のゴルフが気に入ってしまった。
平均飛距離150位、平均ストローク165位、Fwキープ121位、パーオン率177位....
まあ、どう見ても欧州ツアーの普通の「その他」のメンバーだろう。

しかし、彼のスイングをみて驚いた...インパクトが実に柔らかい。
巨体の割に飛ばないのは、ドライバーもアイアンもアプローチも殆ど同じイメージで柔らかく振っているからだろう。
絶対に「引っ叩く」と言うイメージではない。

極私的な考え方だが、私はゴルファーには二通りのスイングをする者があると思う。
一つはタイガーやノーマン、ワトソン、マキロイ、デイなんかの様に、インパクトの強い、ボールをぶっ叩くスイング。
一つは、エルスやファルド、ペイビン、スピース、グレースなんかの様に、インパクトの柔らかい、ボールを運び操るスイング。

距離はもちろんインパクトの強い叩くスイングの方が圧倒的に出るけど、オレが見ていて好きなのはインパクトの柔らかいゴルファー。
このウォールは、どのショットのインパクトも柔らかくてオレ好み。
ただ、彼の成績を見る限り、トーナメントでは結果は残せていない...しかし長い間ヨーロッパツアーのレギュラーとして残っていると言う事は、数字に出ない強さはあると言う事。

それがこのマッチプレーを見ているとよくわかった。
大抵のホールで彼は相手より20〜50ヤード飛んでいない。
しかもグリーンへのショットでも、相手を圧倒する様なキレのあるショットを打つ訳ではない。
グリーンを外したり、バンカーに入れたり...しかし、それをことごとく寄せて来る。
相手が目の前にいるマッチプレーでは、これが強い。
バーディーを取るしかアップ出来ず、しかもパー5では相手がが2オンしていても、3打目で確実にバーディーを取れるアプローチをして来る。
これは3打目がピッタリ寄ると言うより、寄せやすい入れやすい場所に確実に打って来ているから。
ミスしてもミスする場所がいいのだ。

それを続けていると、どうしても相手は無理攻めをして来て自滅する。
おまけに彼が易しい所につけた長いパットを入れて来ると、短いが難しいラインにつけたパットにはよりプレッシャーがかかって、相手は消耗して行く...
そして柔らかいインパクトのスイングはリードしても変わらないから、相手はその自滅を待つ事を諦めざるを得ず、自分が無理攻めをする事しか勝機を見いだせなくなる。

スコアを積み重ねる普通のトーナメントでは、彼の強さは発揮されないだろう。
スピース程のパッティングの上手さがあれば別だけど(スピース・平均パット数1位(アメリカツアー)、ウォール・平均パット数73位(欧州ツアー))。
アンダーを増やすしか上位に行けないストローク戦の試合では、どうしてもバーディーを取る為にウォール自身が無理攻めを重ねて来たんだろう。
マッチプレーは、こうしたゴルファーが発見出来るから面白い。
なんたって、ゴルフってのはマッチプレーから始まったモノなんだから、これが「本来のゴルフ」という事。
ストローク数の競争が当たり前になると、スコア乞食になる人間が多くなって、ゴルフが卑しくなりやすいけど...マッチプレーなら、ほんの少し「嫌なヤツ」になる者が出るくらいで、よっぽど爽やかなゴルフになると思う。



それにしても、あの柔らかいインパクト...真似したいもんだなあ。

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2016年10月 7日 (金)

2016年全英シニアオープン   (2016年7月25日)

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あの17年前の「カーヌスティーの悲劇」の主人公バンデベルデの初めてのシニア全英オープン出場と、二日目に井戸木が首位に立ったというニュースで試合を見ていた。

バンデベルデは、因縁のカーヌスティーで初日に大きく崩れて予選通過はならなかった。
井戸木は3日目4日目と連続5オーバーを続けて、結局3オーバーの30位で終わった。
試合はP・ブロードハーストとM・A・ヒメネスが最終18番迄争って、ブロードハーストの優勝。

気持ちとしては二日目のジャン・バンデベルデのカットで、今年の全英シニアへの大きな興味は消えてしまった。
井戸木の健闘はあったが、試合全体としては自分の知っているほぼ同年代のプロ達が上位に絡む事は無く、3日目4日目は50歳を超えたばかりのシニアのルーキー達が優勝争いを繰り広げている状態。
ああ...つまらない。

アメリカのチャンピオンズツアーもそうだが、我々は結局シニアの試合には「懐かしいレジェンドゴルファー」の活躍を期待してしまうのだ。
我々の同じ世代の仲間にもいた、「若い時代にゴルフを始めれらなかったから、シニアでプロになって一花咲かそう」なんて者達は、シニアツアーではむしろはた迷惑な存在なんだと言う事が残酷だけど現実だ。
プロのシニアの試合に興味を持つ人々は、かって自分がゴルフに熱中していた時代に活躍した「憧れの有名プロ」のゴルフをする姿が見たいのであって、名も知れないオッサンが優勝争いをしたって誰も喜んだり熱中したり共感なんてしやしない。
むしろ懐かしい有名プロの優勝を「小汚いどこかの親父」が邪魔をした、なんて風に見られてしまう。

シニアのツアーが興行として成功するには「名の知れた有名プロの活躍」が必須の条件なんだと思う。
自分が若かった頃への郷愁と、一緒に同じ時代を過ごして来たヒーローへの共感....懐かしいヒーローが勝てば、「自分も、もう一度」と言う気持ちになったり、「まだまだ自分も」と元気づけられたりする。

しかし、私の時代のそう言ったプロ達は、もう既にシニアでも勝てないどころか、上位に入る事も難しくなっているのが現実。
シニアでも勝てるのは50代。
60を越えると優勝争いに顔を出す事が極端に少なくなって来る。
今回優勝争いをしていたのは、レギュラーツアーでも優勝争いをしているヒメネスと、50代になったばかりの二人...


バンデベルデとカーヌスティーの話の後は、日に日に興味は薄れて行った。
...これで、自分の今年のトーナメント観戦は終わった。


秋のゴルフシーズンは、プロも他人も関係なく自分の好きなゴルフを楽しみたい。

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