双眼鏡

2017年5月31日 (水)

たどり着いた究極の双眼鏡(自分にとって) フジノン TS−1440

Bu17053_11



「見る」と言う事に拘った自分の趣味の行き着いた所。
自分にとっての究極の双眼鏡は、フジノンのTS−1440だった。
手に入れたTS−1232の、致命的なデザインの欠陥に頭に来ては居たが、その性能はキャノンの方式の防振性能を遥かに越えているのは実感出来た。
ならば、あの馬鹿げたデザインの欠陥双眼鏡よりも、バッテリーは底面に納めてつまらない故障の原因を無くし、防振性能も光学性能もずっといいと言う評判のTSー1440を手に入れる事にした。
しかし、この双眼鏡は値段も高くオクにいい状態のものが出る事は少なかった。
そこで、それ迄集めていたニコン、ツアイス、ライカ、スワロフスキーなどの名器と言われる双眼鏡を片っ端からオクに出品して資金を作り、いい状態の(新品同様の)TS−1440を手に入れる事が出来た。
この双眼鏡を作っているフジノンは、防振ではない双眼鏡でも光学性能の評判の良いモノを作っているメーカーだ。
かってはフジノン「メイボー」と言う名器を生み、今でもFMTーSXのシリーズや、海上保安庁や護衛艦でハードに使われる双眼鏡をニコンと共に多く作っているメーカー。
今のニコンの防振双眼鏡も、このフジノンの双眼鏡のOEMだ。
このTS−1440で使われている防振システムの「ジンバル機構」と言うのは、簡単に言うとあの「地球ゴマ」の原理をあの小さな鏡体の中に作り上げていると言う事で、恐ろしく複雑で精緻なシステムなのだ(自分ではよく判っていない)。
それは、このシステムの双眼鏡の作られた理由と言うのが、ヘリや他の航空機から海上あるいは地上の目標や人物などを的確に探し確認する為に、激しい振動を抑えて見えるようにする必要があったからだと聞いている。
元々は軍用の技術だったらしく、本物の軍用の防振双眼鏡は値段が一桁違うとも聞くが、私は実際に見た事が無いので判らない。
Bu1705312
キャノンの防振双眼鏡と比べてみると、その防振性能の効きは圧倒的だ。
ただ、この効きが強い為に双眼鏡を覗いたまま見る場所を変えると、防振機構が限界迄視界を動かす事を嫌がり、限界を超えると今度は次の視界に入った場所を全力で揺れ止めをしようとする。
なので視界は大揺れの波の上に居るように感じて、所謂「舟酔い」に似た感覚を経験する事になる。
それで、この手の双眼鏡は「鳥見」や「風景見」には向かないと評されたりするが、要するに視界を変える時には防振スイッチを切って、目標を捕まえたらまた防振スイッチを入れれば良いだけの話。
また、「光学性能が今ひとつ」とも言われたりするけど、防振性能の無い「世界の名器」と言われる双眼鏡が、確かに「明るく」「解像度が高く」「色合いがよく」素晴らしい見え味をしているのは事実。
しかし、そういう双眼鏡が実力を発揮出来るのはその双眼鏡を三脚や一脚で固定したり、腕や手を柱や木や壁などに当てて「揺れ」を抑える事が出来たら、の話。
手持ちで持っている限り、そうした双眼鏡で「凄い!よく見える!」と感じるのは、錯覚に過ぎない。
手持ちで、一番安いキャノンの8X25防振双眼鏡を使っている人と、8倍の名器達を使っている人と「見えたもの」を語り合うとよく判る。
名器達は「良い色合い」「凄い切れ味」「産毛迄見える」とか言っても、具体的に「あの頭の羽根の後ろの黄色い色と黒い筋が目の下に..」なんて話を防振双眼鏡を見ている人が言うと、「え?」と驚いてそれを確認しなくてはならなくなる。
(これは俺の暴論だけど)防振双眼鏡は「見えて」いるが、名器達は「見えた様な気がしている」だけなのだ。
私は自分の手持ちの双眼鏡で見比べて、それを確認したあと、集めた50代以上の双眼鏡はほとんどみんな手放してしまった。
そして今のエース双眼鏡はこれ。
例え重くてもかさばっても、「見たいもの」がある時にはどこへでもこれを持って行く。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年5月 5日 (金)

初めて手に入れたジンバル機構の防振双眼鏡だったが... フジノンTS1232

Bu1705051


キャノンの防振双眼鏡8X25と10X30の2台を買ってみて、自分用には重さや大きさの問題を考えずにしっかり防振機構の働く双眼鏡が欲しいと思った。
キャノンの防振機構でも十分に楽しめるのだけど、それも10倍くらい迄が限度だろうと考えていた。
更に倍率の高いものにはキャノンでも15X50や18X50の双眼鏡があったけど、あまりにも大きくずんぐりとしたスタイルで欲しいという気持ちにはならなかった。

狙っていたのはジンバル機構のついた防振双眼鏡。
このジンバル機構の双眼鏡というのは、そもそもがヘリコプターからの救助者の捜索とか、海難救助の捜索用とか、戦場での使用目的で作られた双眼鏡で、強い防振性能と防水や頑丈さなどの素性がキャノンのものとは違う...ただし、重く大きく携帯性より性能優先の双眼鏡だ。
手に入る可能性のあるものは、フジノンのTS1232かTS1440。
ニコンにも同じ種類のものが有るけど、これはフジノンのOEMで値段もフジノンより高い。
まだ覗いて見た事も無いのに新品ではちょっと高価過ぎるので、オクで出物を探す。

やっと見つけたのが4万円弱で光学的にも稼働も問題ないと言う、古いTS1232。
口径32ミリ12倍というのは防振機構が無かったら使えない双眼鏡だけど、どれだけ防振機構で見やすくなるのかが楽しみだった。
到着した双眼鏡は、光学的にも問題は無く、防振機構もキャノンよりはずっとしっかり効く、期待通りの双眼鏡だった。
風景も鳥も星も、手持ちならはっきり言ってどんな高級双眼鏡よりも見やすい...ただし、ひたすら重い。

が、一ヶ月程使っていたらいきなり防振機構が働かなくなった。
調べると原因はすぐに判った。
写真の部分の断線だった。

Bu1705052

バッテリのコードがグリップに重なっている事は気がついていたので、一番短くバッテリーケースを繋いでいたのだが、それでもちょっと大きな手の人がグリップするとバッテリーのコードが引っ張られやすくなる。

(これは明らかにデザイン上の欠陥だと思うのだが、今の製品でも同じ部分にバッテリーがついている。)
問題はこの故障をヨドバシカメラを通してフジノンに修理以来を出したのだが、修理が終わって出来上がって来た修理費が何と4万円!
事前にヨドバシカメラの人とチェックして、断線だし見積もりでは1万円は行かないだろうと話していたから、二人でフジノンにどう言う事か問い合わせたが「オーバーホールしたから」と言う話。
断線前は全て正常に動いていたし、光学的な狂いもカビやゴミの混入も無かったからオーバーホールは頼むつもりは無かった。
しかし、二人でどう抗議してもフジノンの言い方は「もうやってしまったから」。
まるで悪質な押し売りにあったみたいだが、こちらの問題は「もういらない」と放棄するか、やむを得ず払うか...
(合計8万払うなら新品が買えるのだ!)

結局今さら8万が手に入る訳じゃ無し...口惜しい思いをしながら払ったが、もう二度とフジノンには修理を出さないとは心に決めた。

その修理を終えたTS1232だが、この欠陥デザインの為にまたコードが切れかかっている...コードに負担がかからないようにバッテリーケースを一番短い場所に接着したりしたが、経年と共にやはり傷んで来るようだ。

これに懲りて、後年バッテリーが底面についているTS1440を手に入れた。
今のエースはそちらなので、このTS1232は車に常時積んでいてサブになっている。
(今度バッテリーコードが切れたら、絶対に修理に出さないで地面に叩き付けて粉砕してやるつもり)...そのくらいこのデザインには腹が立っている。
皆さんもバッテリーケースがここについている限り、これは絶対に買わない方がいいと思う。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月24日 (月)

(奥さん向け)究極の双眼鏡となったキャノン10x30is

Bu170424



元々双眼鏡趣味は私だけのものだった。
見る事、見える事に感激や喜びを感じ、「肉眼で見える世界」とは違う「双眼鏡で見える世界」に夢中になって双眼鏡を集めていた私を、かなり冷ややかに見ていたのが本当の所だろう。
私は双眼鏡に凝る前に、天体望遠鏡を買って土星や月・星雲星団の姿を見て喜んでいたけど、それには殆ど興味を示さなかった。
双眼鏡は、世界の名器を覗かせてみても「うわあ、凄く立体的に見える!」とか「3Dの強調された立体感だ!」なんて事には感動しても、「揺れて眼が疲れる」と「持っているのが重い」と言う事で、それで終わりだった。

それが例の8x25isでちょっと変わった。
「揺れない」事の見やすさには興味を示した。
それで持っていた双眼鏡を整理した時に、8倍では物足りないので10倍で揺れないものを彼女専用に買ってあげる事にして、手に入れたのがこの双眼鏡。
この双眼鏡で重さは約600グラム。
この双眼鏡よりワンランク上の、光学系自体が世界の名器に引けを取らないキャノンの自信作10X42LISというのが有るのだが(当然値段も倍はするが)、これは1キログラムもあって「とても重くて持ってられない」と言うので、結局選択肢はこれしか無かった。
とは言っても、普通の市販の双眼鏡に比べれば十分に明るく解像度も高く、防振気候を働かせれば「奇麗!」と思わず言葉に出るくらいによく見える。
今は散歩に必ず持って行って、鳥や花、景色や星を見るのに常に使っている。
欠点はボタンを押しているときだけしか防振機構が働かない事と、ゴム部分がベタベタして来る事、防水ではない事。
高額性能自体は劣化していないが、ゴム部分の劣化は眼に余る。

女性用にはそんな事情でこの辺が究極の双眼鏡となっているみたいだが、自分の好みとしてはこれでは不満があった。
そもそもこのキャノンの防振機構はバリアングルプリズムと言う液体を満たしたプリズムでの防振(8X25は違うけど)...極僅かのプリズム透過での劣化や、防振性能の幅が小さいものだった。
これに対抗する防振双眼鏡は、フジノン(ニコンはOEM)から発売されていた。
こちらの防振機構は、ジンバル機構に寄る防振。
これは元々キャノンと違って、軍や救助隊などでヘリや艦船など揺れる乗物から地上などをはっきりと見る為に使われていた、言わばプロ用防振...性能重視で重さや大きさを殆ど無視していた防振双眼鏡を、民生用に発売したもの。

自分用にはこちらを手に入れる事にした。
それは次回。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月14日 (金)

双眼鏡趣味の転換の契機となった双眼鏡

Bu170414


かって、その「見える事」の素晴らしさに魅かれて集めだした双眼鏡は60台以上あった。
はじめは皆が持っている様な、手頃で性能の評判のいいものからオクで落とし始めた。
(絵を描くという仕事柄か、「見る」ことにはこだわりがあった。)
それが集まるにつれ、高級双眼鏡と呼ばれるものの見え味が段違いに良い事がわかり、国内外の「名器」と呼ばれるモノを片っ端から集めるようになって行った。
そういうものは中古品であるオクでも安くて5万、いいものだと10万円を超えるものはざらだった。
ただ、有り難い事にそういう「いいもの」は、手に入れてから色々と持ち歩いて使ってみて自分の好みに合わないものはオクで売りに出す事が出来た。
例えば10万で落としたものは、自分が使った分を考えて8万くらいで売りに出せば、例外無く9万5千円から10万1千円くらいで落としてもらえた。
ちゃんと世間で高く評価されているもの程、殆どプラスマイナスゼロでこうした名器を取り引き出来るので、特別に大きな金がかかる訳ではなかった。

そしてやはり世間の評価の通り、スワロフスキーやニコン、ライカ、ツアイスの高級機はいずれも明るく解像度も凄く、それぞれのメーカーの味もあり、見る事も持ち歩いての満足感も大きかった。

それが、ちょっとした好奇心で手に入れたこの一台で変わってしまった。
キャノンの8x25is...防振双眼鏡というものに興味はあったのだが、双眼鏡マニアの間ではあまり評価が高くなく(解像度が劣る、色合いにキレがない、レンズ性能そのものが低い、等々)、一番安くて小さかったこれを落としてみた。
落札価格は新品同様で2万円台半ばだった。

正直驚いた。
確かに普通に見ると、スワロフスキーやニコンの高級機と比べてみると解像度も明るさも色合いも、とても敵わないと感じられる。
が、実際にほぼ同じ口径・倍率のスワロフスキーとニコン2台とこれを持って行き、アオバズクの巣を見に行った時...「よく見えるように感じる」のと「よく見える」のは違うという事が判った。
ニコンのHGやSE、スワロフスキーなどで覗くと、実に明るく雛の産毛迄がシャープに際立って見える...様な気がする。
対してこの8x25isで覗いてみると、防振スイッチを入れる前はそんな風なシャープで切れる様な印象は無い...それが防振スイッチを押した途端に、その雛の産毛や細かな模様や小さな動き迄が「見える」!

これを表現するのは難しいが、敢えて自分なりの表現で書いてみる。
ただし、これはあくまで私個人の感覚なので、「絶対に正しい」訳ではない。
一般の高級双眼鏡の明るくシャープで豊潤な色彩の見え方というのは、一枚一枚が「そう見えている様な気がする」奇麗な一枚の絵の積み重ねなのだ。
何か(一脚や立ち木など)に腕を固定せずに持ってみていると、どうしても(絶対に)見える像は動き続けていて、じっくり見定めるという事は出来ていない。
常にカクカクと動くパラパラ漫画を見ている様な感じと言って良い。
それに比べると、防振機能を使って像の揺れが止まってみると(あくまで手持ちに比べてだが)、その像はスローモーションの動画で続いて行くアップ画像なのだ。
「見る」のではなく「見つめる」事が出来るという訳。
あの産毛が風になびいてその下の地肌が見える、とか瞬きをするとカワイイ顔になるとか、あの色の隣はこういう色なのか、模様の形はこうだったのか、とかの「発見」が凄い。
「おかしいな、高い方の双眼鏡ではっきり見えていたはずなのに」という気持ちになる。
(もちろん高級双眼鏡を三脚に取り付けて固定してみれば、数段凄い見え方をする!
でも、それならばフィールドスコープでいいという事にもなる...双眼鏡というのは手持ちで簡単に見えると言う事が大事な存在意義であるんだから。)

一番安い小型の防振双眼鏡でこれなら、もっと性能のいい防振装置の双眼鏡なら、もっともの凄い発見が有るんじゃないか...意識が変わってしまった。

それから、長い時間をかけて集めた高級双眼鏡は、殆ど全てネットで売り払ってしまった。
全然儲けはしなかったが、殆ど損もせずに防湿庫は2台だけ残してほぼ空っぽになった。
今残っているのは、僅かに6台。
2台を除いて、それから集めた防振双眼鏡が4台。
(この後から集めた防振双眼鏡の話は後程)
散歩のおりも、鳥見や風景見、花見や星見など、見たいものが有る時には必ず防振双眼鏡を持って行く。

前回書いたニコンの8x20は、持っている中で一番小さいので、あくまで万が一の為に入れておくだけ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年3月31日 (金)

もう一つの趣味・双眼鏡

Bu170331



最近は毎日欠かさず散歩をしている。
今は全ての原稿がメール入稿になってしまったので都内に出て歩く事も殆ど無くなり、ゴルフのラウンドも減った為に、ジムにでも行かないと絶対に運動不足になる。
このままでは肥満と共に筋力も衰えるのは必然。

ただ、ジムの「室内で汗を流す」事があまり好きではない為に、毎日5千歩以上歩く事にした...のんびりのジジババ散歩ではなく、汗をかく為の「速歩」だ。
ただし、毎日同じ所じゃ飽きて気持ちが続かない。
で、毎日方向を変えて出かける事にし、おまけに何か「目的」あるいは「寄り道をする事にした。

その目的あるいは寄り道は、風景見物・植物見物に鳥見だ。
他にハンバーガーショップでの読書や1円パチンコでの気晴らしなども取り混ぜて、毎日の散歩が同じになって気持ちが切れないように工夫している。
その為にヒップバッグにお絵描き道具と文庫本、それにこの双眼鏡を常時入れて出かける。

この双眼鏡は、一時期ツアイス・ライカ・スワロフスキー・ニコン・ビクセン・高椅他...口径も大きさも違う1級品だけを60台以上オクで集めて、見比べて楽しんだ時期があった。
そんな中で、実際に星や鳥、風景や野の花や昆虫などを見比べて、殆どを売り払い自分が使いやすくよりよく見えると感じたものを4種類・6台だけ残した。
その結果は世の評判とは違い、スワロフスキーやライカ・ツアイスは手元に残さなかった。
その理由は追々書いて行く。

この常時携帯のニコン8x20HGは、こうした小型の双眼鏡の中で抜群の解像度と明るさだった。
自分の感覚では同口径のツアイスやライカ、スワロフスキーなどより数段よく見えると感じたので残した。
この「HG」は、レンズ製作で使う鉛が公害の元凶となるという理由で、鉛を使わずに作られたHGLよりずっとよく見えると感じている旧型の方だ。

これで見るのは散歩の途中の野の花や木々の姿、鳥や魚や昆虫を良く見たい時に実に役に立つ。
また意外な所では、最短焦点距離が短いので居酒屋での黒板メニューやお薦めの文字を読む時や、展覧会での作品をアップで見るときにも役に立つ。
防水でもあり、バッグのポケットに入れておいて全く邪魔にならない。
定価で5万する高級品だが、その価値はある。
ネットで状態の良いモノが2〜3万であったら「買い」だろう。
(星も結構良く見える)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)